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トコジラミは時期なくずっと危険!生態を知って正しい策を

トコジラミは時期なくずっと危険!生態を知って正しい策を

 

寝ている間に噛みついて、かゆみや痛みを残していくトコジラミ。トコジラミの被害は、活発に活動する夏に多く、冬になると落ち着いていました。しかし近年、季節に関係なくトコジラミの被害が報告されています。それは一体なぜなのか?

 

このコラムでは、トコジラミの生態とともに、トコジラミの被害が増えた経緯について解説していきます。また、トコジラミの対策方法や、簡単なトラップの作り方もご紹介します。冬だからと油断してトコジラミの被害に合わないよう、ぜひ参考にしてください。

 

 

 

目次

 

トコジラミの生態

トコジラミを撃退するには、まずトコジラミの生態から知らなくてはいけません。トコジラミの性質などを知ったうえで対処を考えていきましょう。

 

 

トコジラミってどんな虫?

名前に「シラミ」とついていますが、トコジラミはカメムシの仲間です。別名、南京虫(ナンキンムシ)とも呼ばれています。大きさは5ミリから8ミリほどで、肉眼でも確認できます。吸血性の虫で、夜に活動が活発になります。

 

一匹の雌が生涯で生む卵の個数は500以上の可能性があります。また、似たような害虫であるノミやダニに比べて体格が最も大きく、見分けやすいのが特徴です。

 

 

トコジラミが人に与える危害とは

トコジラミは幼虫から成虫に育つために吸血をおこないます。人がかまれると痛みを伴います。蚊にさされたような見た目の腫れと赤みが生じますが、蚊とは異なり、赤い腫れが長期的に続くのです。また、敏感な人は、じんましんなど、アレルギーのような症状を引き起こす場合もあります。

 

 

トコジラミが好みやすい環境

トコジラミは、気温25度、湿度60度以上の環境を好みます。そのため、春先から夏にかけての被害が多くなります。しかし、冬でも暖房や加湿器をかけっぱなしにしていると、トコジラミが繁殖することがあります。冬でもこまめに換気をして、布団を干したりしましょう。

 

また、トコジラミは暗くて狭い場所を好みます。ベッドやタンスの隙間、畳の継ぎ目などは用心が必要です。生息していそうな場所は、こまめに掃除機をかけましょう。

 

 

トコジラミが急に増えてきた理由とは?

トコジラミは、海外の旅行者から持ち込まれたといわれています。旅行者の荷物などにくっついて上陸するのです。昔は主に、外国人向けのホテルを中心に繁殖していましたが、今は一般家庭にも被害が及んでいます。

 

日本人が海外旅行に行った際に、荷物にトコジラミがつき知らずに帰国。気付かぬうちに家庭でトコジラミが繁殖していた、というケースが増えているのです。住人が自宅でトコジラミが繁殖していることに気付かず、別の家庭に訪れ、トコジラミの繁殖地域を広げてしまうこともあります。

 

 

 

トコジラミに季節は関係ない?被害にあいやすい時期とは

トコジラミに季節は関係ない?被害にあいやすい時期とは

 

トコジラミは夏に繁殖しやすく、冬は被害がおさまるとされてきました。しかし今は、環境によっては一年中繁殖する可能性があります。季節ごとに分けて解説していきましょう。

 

 

もっとも被害にあいやすい時期は「夏」

トコジラミが過ごしやすい時期であるため、一気に増えます。時期が時期だけに、トコジラミにかまれて、蚊にさされたと間違え、発見が遅れることもあるでしょう。蚊にさされたと思っても、一度は寝室の隙間を確認してみましょう。

 

 

少ないからと油断できない「春」「秋」

ピーク前後のため個体数は少ないですが、被害は多いです。いずれの季節もトコジラミにとって過ごしやすい時期であるため、注意が必要です。

 

 

近年被害件数が増加しつつある「冬」

トコジラミは、外にいる個体は寒さのために息絶えるか、土や隙間に潜って冬を越します。しかし、室内にいるトコジラミは変わらずに活動している可能性が高いです。暖房機器や家電のおかげで室内の温度が安定しているため、寒さを耐えしのぐ必要がないからです。

 

 

 

トコジラミ対策をおこなって被害にあわないようにする方法

トコジラミ対策をおこなって被害にあわないようにする方法

 

トコジラミの生態と、活動時期はわかりました。では、それを踏まえたうえで、どのように対策していくかを説明します。また、簡単なトラップの作り方もご紹介します。

 

 

トコジラミを発見しやすい場所はどこ?

トコジラミは光が嫌いで、日中はほとんど光が当たらない場所に潜んでいます。マットレスの端にある縫い目には、よくトコジラミの痕跡が残っていることがあります。また、ヘッドボードの裏側や、小さな割れ目にも潜んでいることがあります。

 

そのほかにも、家具の微妙な隙間や割れ目、カーテンの隙間などで繁殖している場合もあります。まれにコンセントやケーブルの差込口に発生しているケースもあります。トコジラミの存在を疑ったときは、入念に調査するようにしてください。

 

 

トコジラミを簡単に捕獲する方法

トコジラミは人が吐き出す二酸化炭素に反応して近付いてきます。その性質を利用して、トラップを仕掛けてみましょう。トラップには、ドライアイスを使用します。ドライアイスは二酸化炭素が個体になった物質です。

 

ドライアイスがすぐに気化してしまわないように、魔法瓶などに入れて、さらにそれを洗面器などの容器に入れておきます。容器のまわりにタオルを敷くなどして、トコジラミがよじ登りやすいように工夫してください。トコジラミの羽は退化しているため、飛ぶことはありません。念のため容器のふちに、かえしをつけておくのもよいでしょう。

 

二酸化炭素を吸いすぎると、酸欠を起こして意識障害を起こしてしまいます。トラップを置く場合は、その部屋を極力使わないようにしましょう。どうしても使わなくてはいけないときは、十分に換気ができることを確認してから使用してください。

 

 

トコジラミの駆除方法

トコジラミにはいくつかの駆除方法があります。項目に分けて解説していきます。

 

 

● バキューム

掃除機を使って、卵や幼虫、成虫を駆除していきます。吸い取ったごみはすぐにビニール袋などに入れて、しっかり密閉してから捨てましょう。そうすることで、トコジラミの被害の拡散を防ぐことができます。掃除機の中にごみを放置していると、ノズルの隙間などから這い出してくるおそれがあるので、捨てるのはすぐに。

 

● 凍結

トコジラミにマイナス70度近い炭酸ガスを噴射し、駆除します。殺虫剤では駆除が難しい卵も、駆除が可能です。また、水などは使わないため、湿気に弱い材質にも使用できます。パソコンなどの電化製品にも使用可能です。

 

● 熱

油汚れを落とすための高温スチームで駆除できます。マットレスや床など、気になるところにスチームしてください。また、トコジラミがついている可能性がある衣服は、熱湯で洗濯することをおすすめします。80度以上のお湯に5分ほど浸しておくとよいでしょう。

熱駆除することで、トコジラミの被害にあった家具や衣服を再利用することができます。しかし、熱に弱い素材には使えない駆除方法です。熱駆除する場合は、材質が熱に強いものか確認してからおこなってください。

 

 

被害にあわないためにできること

トコジラミの糞など、痕跡を見つけた時点で早めに対処してください。薬局やホームセンターなどで売っている、スプレータイプの薬剤を使うことをおすすめします。狭い隙間にも噴射できるよう、極細のノズルがついたものを選びましょう。

 

薬剤を使うことに抵抗がある人は、ハーブを使うとよいでしょう。ハーブの中には、虫が嫌うにおいを放つものもあります。特にレモングラスなどは、害虫全般に効果があるといわれています。お風呂に入っているときや寝る前に、体にハーブオイルを塗るようにしましょう。

 

また、トコジラミ捕獲用の粘着テープを設置しておくのも効果的です。トラップを設置することでトコジラミの発生に気付き、早めに対処することができます。

 

 

 

まとめ

いかがでしたか?トコジラミの生態について解説してきました。

 

● トコジラミは吸血性の虫で、繁殖能力が高い。また、環境によっては一年中繁殖する。

● トコジラミにはさまざまな駆除方法がある。材質に合わせた駆除方法を選ばなければいけない。

 

トコジラミの被害は年々増えています。トコジラミの生態をしっかり理解して、対処を考えてゆきましょう。また、自分の手で処理が追い付かない場合は、害虫駆除を扱う業者の力を借りるようにしてください。早期の解決が、トコジラミの抑制につながります。